Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate
「なるほどね」
「藤兵衛が自分でやったとなると事面倒だ。うっかりすると、とんだことになる」
「サア解らねえ、何がとんだことでしょう。親分、第一、藤兵衛が自分の手許にある絵図面を偽物と換えて、真物をどこへやったでしょう」
ガラッ八にはますます解らなくなる事ばかりです。
「ね、八、藤兵衛は御作事奉行付棟梁で、近頃まで十人扶持を頂いていたんだよ」
「…………」
「解らないのか、八」
「隠密?」
「シッ、大きい声じゃ言えねえが、石津さんの御主人という殿様は、大公儀から睨まれ通しだ。近頃はお国許に引籠り、病気の御届を出して、容易に参府もしないという噂じゃないか。異心のありそうな大名の城や濠の絵図面を、藤兵衛から無理にでも借り出すのは誰だと思う――」
「…………」
ガラッ八は仰天しました。平次の話があまりに大袈裟です。
「たぶん一日か二日で藤兵衛の手へ返す積りだったろう。藤兵衛はそれを待って三日頑張ったが、絵図面は返らぬ、――畳二枚ほどもあって、その上念入りに細密な絵図面だから、二日や三日では、写し切れなかったのだろう」
「親分、それは本当でしょうか」
「嘘かも知れない、――いや嘘であってくれるとよい。