Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Leggi 黄金仮面 (おうごんかめん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.357 caratteri · 287 schermate
諾か然らざれば死だ。我輩は徒らに人命を絶つことを好まぬ。だが、我輩の慈悲心には、場合によって例外あることを記憶せよ。
諸君の所謂黄金仮面より
アア、何たる機敏、何たる傍若無人の振舞であろう。賊は皮肉にも、当の大鳥令嬢問題の依頼人に、この手紙をことづけたのだ。尾形老人は、一方で事件依頼人であり、同時に、その依頼を拒絶せよという手紙の持参人だ。
「どうです。尾形さん。黄金仮面というのは、こうした怪物なのですよ」
老人は答える術を知らず。驚嘆の余り、ただウームとうめくばかりだ。
「だが、僕がこの脅迫状を怖がっていると思ってはいけませんよ。探偵というものは、こんな紙切れは、しょっちう見慣れているのです。何でもないんです」
「ですが、この様子では、あなた様のお命が……」
老人がどもりどもり云った。
「ハハ……、イヤ、その御心配には及びません。アア、一寸お待ち下さい。あなたにお見せするものがありますから」
云ったかと思うと、明智はドアを開けて廊下へ出て行ってしまった。
どこへ行ったのか仲々戻って来ない。老人は見まいとしても、机の上の脅迫状へ目が行く。読返す程、紙背からにじみ出して来る不気味さ。