Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

しょうせつ ほととぎす

小説 不如帰 

徳冨 蘆花

Leggi 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) di 徳冨 蘆花 (とくとみろか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.742 caratteri · 256 schermate

Aozora Bunko

名刺一たび入り、書生二たび出でて、山木は応接間に導かれつ。テーブルの上には清韓の地図一葉広げられたるが、まだ清めもやらぬ火皿のマッチ巻莨のからとともに、先座の話をほぼ想わしむ。げにも東学党の乱、清国出兵の報、わが出兵のうわさ、相ついで海内の注意一に朝鮮問題に集まれる今日このごろは、主人中将も予備にこそおれおのずから事多くして、またかの英文読本を手にするの暇あるべくも思われず。

山木が椅子に倚りて、ぎょろぎょろあたりをながめおる時、遠雷の鳴るがごとき足音次第に近づきて、やがて小山のごとき人はゆるやかに入りて主位につきぬ。山木は中将と見るよりあわてて起てる拍子に、わがかけて居し椅子をば後ろざまにどうと蹴倒しつ。「あっ、これは疎を」と叫びつつ、あわてて引き起こし、しかる後二つ三つ四つ続けざまに主人に向かいて叮重に辞儀をなしぬ。今の疎忽のわびも交れるなるべし。

「さあ、どうかおかけください。あなたが山木君――お名は承知しちょったですが」

「はッ。これは初めまして……手前は山木兵造と申す不調法者で(句ごとに辞儀しつ、辞儀するごとに椅子はききときしりぬ、仰せのごとくと笑えるように)……どうか今後ともごひいきを……」