Classici giapponesi con furigana
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あんこくにっき
暗黒日記
清沢 洌
Leggi 暗黒日記 (あんこくにっき) di 清沢 洌 (きよさわきよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.322 caratteri · 188 schermate
五月二日(火)
晩に学術協会理事会あり。この会はわが国最高の学者を網羅している会だ。しかるに誰に聞いても、学問なんてものは実につまらなく見えるという。今夜の集会者は、桑木嚴翼、牧野英一、高橋誠一郎、長谷川如是閑、正宗白鳥、僕などである。昔から戰爭は文化を重んずるに至らしめなかったのは事実だが、しかしナポレオンでもカイゼルでも、これに十分な敬意を払ったことも事実だ。日本の指導者は学問などというものの価値を、まったく解しない。無学の指導者と、局部しか見ない官僚とのコンビから何が生れる!
その会での話――練馬あたりで馬鈴薯を植えた。タネイモがどんどん盜まれる。また、ある百姓のところに自転車に乘った二人の青年が來て、知人が病気だからぜひ馬鈴薯をわけてくれという。七、八貫だすと、もっとくれというので、地下室に梯子をかけて取りに行くと、青年たちは梯子を引上げて逃げてしまったそうだ。
欧州の第二戰線――大陸上陸が切迫したように伝えられ、欧州からのニュースはそれで一杯だ。
五月二日(火)
畠をやる。馬鈴薯に追肥をやって中耕す。「土地」というものが、こう誘惑するとは思わなかった。