Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あんこくにっき

暗黒日記

清沢 洌

Leggi 暗黒日記 (あんこくにっき) di 清沢 洌 (きよさわきよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.322 caratteri · 188 schermate

Aozora Bunko

四月十日(火)

四月十一日(水)

四月十日(火)

「この国民は何という従順な国民だろう」と植原悦二郎氏がいえば、信夫(淳平)博士(国際法学者)、永井松三氏(元大使)もこれに和す。この意は強制立退きで、家をメチャクチャにこわされて、それでも默っているという意味だ。実際、電車からその両側をみれば、住宅をメチャクチャに破壞している。まるで空襲の後と同じだ。壁をこわして、繩をつけ、引き倒すのである。瓦などすっかりこわされている。この資材の不足のときに、タタミや陶器類が四散し、見るにたえないものがある。

植原君の話では、いつかその主任技師の交詢社での話に、土地は陛下のものであり、国策によりこわすのに何の遠慮もなくドシ/\やると言った。植原氏は聞くにたえず、中座したとのことである。

四月十一日(水)

僕は最後まで重光に人間的なものを発見せず、また政治的偉大性というものも感ぜず、單に事務官僚としか考えなかった。僕がジャポニカスに働いていることを知りながら、高柳君のみを相手としていた事実が、僕に多少の偏見を与えたかも知れぬ。それでも差支えない。僕らや蝋山君にそうした感じを与えたことが、官僚式であることを示すものだからだ。