Classici giapponesi con furigana
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やぎゅうつきかげしょう
柳生月影抄 名作短編集(二)
吉川 英治
Leggi 柳生月影抄 名作短編集(二) (やぎゅうつきかげしょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 173.309 caratteri · 352 schermate
近くは、あなた様も、その眼にまざまざと見ておいでなされましょう。斎藤山城守殿の末期はどうでございましたか。稲葉山の義龍殿は、何たる浅ましい滅亡を曝した事でござりましょうぞ。――現にあなた様御自身も、その業火に取巻かれ、その地獄から遁れて、正道の御修養をなされたればこそ、今日の御身分も築き得たのではございませぬか。――人間を観る眼、時勢を観る眼を、人すぐれてお持ちのあなた様が、いかに逆上されているとは申せ、御自身を観る眼を、そこまで、盲目におなりなされてしもうたとは、この孫平治には信じられませぬ、万巻の書も、かくては、あなたに取って、何のお役にも立たぬものでした。いえ、かえって、智恵ぶかい大悪人を作ったようなものです。孫平治如きは、今なお、一冊の聖賢の書もよう読みませぬが、それでも、この御国の上においては、忠孝二つを踏み外しては、天道も人道もない事ぐらいは、よう弁えておりまする」
「うるさい。うるさいっ。下司めが、まだ吠えおるか。……ええ、時遅れては大事を逸す。源右衛門、こやつを、引離せ」
お旗本の天野源右衛門は、わしの襟がみを掴んで叩きつけ、
「大事を知った奴、血祭りに」