Classici giapponesi con furigana
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れもん
檸檬・ある心の風景 他二十編
Leggi 檸檬・ある心の風景 他二十編 (れもん) di Kajii Motojirō (梶井 基次郎) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 127.934 caratteri · 263 schermate
病気
そんなことを思った。
薄明りの平野のなかへ、星水母ほどに光っては消える遠い市の花火。海と雲と平野のパノラマがいかにも美しいものに思えた。
「花は」
「Flora.」
たしかに「Flower.」とは言わなかった。
その子供といい、そのパノラマといい、どんな手品師も敵わないような立派な手品だったような気がした。
そんなことが彼の不愉快をだんだんと洗っていった。いつもの癖で、不愉快な場面を非人情に見る、――そうすると反対におもしろく見えて来る――その気持がものになりかけて来た。
下等な道化に独りで腹を立てていた先ほどの自分が、ちょっと滑稽だったと彼は思った。
舞台の上では印度人が、看板画そっくりの雰囲気のなかで、口から盛んに火を吹いていた。それには怪しげな美しささえ見えた。
やっと済むと幕が下りた。
「ああおもしろかった」ちょっと嘘のような、とってつけたように勝子が言った。言い方がおもしろかったので皆笑った。――
美人の宙釣り。
力業。
オペレット。浅草気分。
美人胴切り。
そんなプログラムで、晩く家へ帰った。
病気
姉が病気になった。脾腹が痛む、そして高い熱が出る。