Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
れもん
檸檬・ある心の風景 他二十編
Leggi 檸檬・ある心の風景 他二十編 (れもん) di Kajii Motojirō (梶井 基次郎) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 127.934 caratteri · 263 schermate
「いや、佳境には入って来たというのはほんとうなんですよ。僕はだんだん佳境には入って来たんだ。何故って、僕には最初窓がただなにかしらおもしろいものであったに過ぎないんだ。それがだんだん人の秘密を見るという気持が意識されて来た。そうでしょう。すると次は秘密のなかでもベッドシーンの秘密に興味を持ち出した。ところが、見たと思ったそれがどうやらちがうものらしくなって来た。しかしそのときの恍惚状態そのものが、結局すべてであるということがわかって来た。そうでしょう。いや、君、実際その恍惚状態がすべてなんですよ。あっはっはは。空の空なる恍惚万歳だ。この愉快な人生にプロジットしよう」
その青年にはだいぶ酔いが発して来ていた。そのプロジットに応じなかった相手のコップへ荒々しく自分のコップを打ちつけて、彼は新しいコップを一気に飲み乾した。
彼らがそんな話をしていたとき、扉をあけて二人の西洋人がは入って来た。彼らはは入って来ると同時にウエイトレスの方へ色っぽい眼つきを送りながら青年達の横のテーブルへ坐った。彼らの眼は一度でも青年達の方を見るのでもなければ、お互いに見交わすというのでもなく、絶えず笑顔を作って女の方へ向いていた。