Classici giapponesi con furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Leggi 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.326 caratteri · 330 schermate
その次の屈託
「何うだい? 景気は」
「有難う。到頭ありついたよ」
「○○信託だってね」
と相手は知っていた。二人は流石に憚って声を潜めた積りだったが、七階へ着くまでに、安達君が五十五円、級友が六十五円、ボーナスは何方も半期に一つ半という待遇が、エレベーター・ガールに分ってしまった。エレベーター・ガールは二人の顔を見てニヤ/\笑った。二人も覚えず相好を崩して、逃げ出した。
「占まった」
「ハッハヽヽ」
「しかし一寸綺麗な奴だったね」
「うむ」
「君は買物かい?」
「いや、何てこともない」
「それじゃ一緒にぶらつこうか? 然う/\、関君がこゝへ入っているよ」
「ふうむ。何をしているんだい?」
「洋書部だ。寄って見よう」
「幾らだい?」
と何処までも待遇問題だ。
その次の屈託
日曜の朝、安達君は散髪屋へ行った。容姿端正ということは会社の勤務規定に書いてないけれど、現代青年は本能的にその努力をする。殊に安達君は几帳面の方だ。学生時代にも伸びるから伸びるまでゝなく、月一回と規則正しく定めていた。それを今回少し早目にしたのは矢張り就職気分の刺戟だった。
「旦那」
と床屋の主人がチョキ/\鋏を入れながら呼びかけた。