Classici giapponesi con furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Leggi 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.326 caratteri · 330 schermate
有力な同情者
瀬戸君はその晩又橋本家へ出頭したけれど、佳子さんは病気で寝ているとのことだった。
有力な同情者
夕食の卓上だった。帰りは大谷さんの方が早い。ゆっくり一風呂浴びて、銀行の支店長から円満な家庭の主人に戻る余裕がある。安達君の方は日の短い昨今、退出時刻にもう暗くなる。ナカ/\忙しいけれども、求職時代に較べると、心持は豊かだ。それに絶えず描く空想がある。その夕刻も橋本家の門を覗いて、家に帰りついたのである。
「安達さん、今日は好いことがございましたのよ」
と大谷夫人がニコ/\しながら言った。
「何ですか?」
「吉報よ」
「僕、成功ですか?」
「然う一足飛びには参りませんけれど、瀬戸さんが落伍なさいました」
「はゝあ」
「もうあなたと吉川さん丈けの競争でございます」
「本当ですか?」
「こんなこと、御冗談にも嘘は申上げられませんわ。今晩は心ばかりのお祝いよ」
安達君は尾頭つきに目を留めて、もう疑わなかった。大谷夫人は大いに心掛けてくれたのだった。
「有難うございます」
「今日橋本さんへ伺って、種々とお話を承わっている中に、佳子さんがついお口をお辷らせになりましたの。私、矢っ張り足数は運ぶものだと思いました」