Classici giapponesi con furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Leggi 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.326 caratteri · 330 schermate
奇襲訪問
「君はもう競争から引き退ったのだから、後に残るものは友情だろう?」
「…………」
「何う転んでも恨みを残さないというのが、君達の所謂、競争は競争、友情は友情だろうと思って、俺は心窃かに敬服していたのだ」
「…………」
「こゝ少時の間は冷静に考えて見るんだね。それから行動を開始しても晩くはあるまい」
「はあ」
「何うだね? 俺との約束を守ってくれないか? この問題については万事俺の指図に従うということだった」
「はあ」
「残務についても一切俺に相談してくれ給え。俺も乗りかけた舟だ。この上とも及ばずながら力になって、必ず君の顔を立てる。御恩のある軍平先生のお孫さんに世間から後ろ指を差させるようなことは決してしない積りだ」
「何分宜しくお願い申上げます」
と瀬戸君は今までの関係から然う直ぐに軍師と縁を切る次第にも行かなかった。
奇襲訪問
三人の求婚者の中、吉川君は初めから優勢だった。小宮君の批評通り、自分の立場を実際以上に見積る傾向があるけれど、鉄道省技師工学博士というお父さんの背景が利いている。屋敷周囲の地所家屋が物を言う。それから吉川君自身だ。理窟づめの瀬戸君や正直一方の安達君よりも軽いだけに調子が好い。