Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

きゅうこんさんじゅうし

求婚三銃士

佐々木 邦

Leggi 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.326 caratteri · 330 schermate

Aozora Bunko

しかし此方こそ態を見てしまいました」

「駄目ね」

「尤も気がついたところで仕方がなかったんです」

「馬鹿にされるよりも宜いでしょう。先方は横手を拍って笑っていますわ」

「忌々しいな、これは」

「私もつい油断があったんですわ。あなたについて上れば宜かったんですけれど」

「しかしこれは吉川君一人の智恵でしょうか?」

「いゝえ。丸尾さんの奥さんの差金よ。あの方、悪智恵の問屋ですわ」

「僕は吉川君と同じ学校を卒業したんですから、こんなに違うとは思いません」

「呑気なことを仰有っていますのね。学校で教える学問とは一緒になりませんわ」

「劈頭第一に一発食ったんですから、撃沈されないまでも、これは形勢に関係します」

「宜いわ。私、この敵は屹度討って上げますから」

と大谷夫人は歯ぎしりをしないばかりだった。安達君は自分の不敏の致すところと考えて気の毒でならなかった。間もなく女中の注進があった。

「奥さま、橋本さんのお嬢さまが唯今お帰りになりました」

「よし」

と安達君は二階へ駈け上ったが、もう晩かった。表をチンドン屋が通っていた。

もう一方、吉川君は一時間余り前に橋本家を辞し去ると直ぐ、宙を飛ぶようにして、丸尾家をおとずれた。