Classici giapponesi con furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Leggi 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.326 caratteri · 330 schermate
「うむ。足掻いて細工をしても駄目だ。誰が誰を貰うなんてことは天命で定るものらしい。それだから僕は失敗しても、死ぬことはやめた」
「馬鹿だな。死ぬ気だったのかい?」
「死ぬ気はないけれど、万一の場合を思うと、種々の死に方を考える。僕はゾクッとしたよ。斯ういう馬鹿な人間が自殺をするんだろうと思って」
「ふうむ。正直者だな、矢っ張り君は」
「僕は人事を尽して天意を俟つ。しかし先方が余りひどい人事を尽すから癪に障る。斯ういうことは何うも面白くない。僕は君にだって随分失敬している」
「何うして?」
「君が引っ込んだ時、落伍したのかと思って、尾頭つきで祝ったんだ」
「ひどいことをしやがるな」
「ハッハヽヽ」
「しかし僕のは落伍じゃない」
「分っているよ。事情は兎に角、邪魔ものが一人くたばったと思って、葡萄酒で祝盃を挙げたんだ。ところが、その君が僕の加勢を申出てくれたんだから、この間は胸に応えた。此奴、矢っ張り正直者だと思ったら、本当に気の毒になったよ」
「何方が正直者だ?」
「お互はこんな競争をする柄じゃないんだ。吉川君丈けは生れつきの悪人だけれど」
と安達君も流石に悟り切れない。