Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしゅうこうけつじょう

神州纐纈城

国枝 史郎

Leggi 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 188.242 caratteri · 380 schermate

Aozora Bunko

……はい確かに笑いました」

「何が可笑しくて笑ったんだ?」

「……ハイ、その、蘇芳とおっしゃいましたので」

「蘇芳と云ったが何故可笑しい」

「染料は蘇芳ではございません」

「それがそんなに可笑しいのか?」

「何んにもご存知ありませんので」

「全体何んで染めるんだ?」

「生物の血でございます」

「ふうん」と云ったが甚太郎は何がなしにゾッとした。「犬の血かな? 馬の血かな?」

「人間の血でございます」

「黙れ! 馬鹿! 痴事吐かせ!」

「人間の血でございます」

「で、どこから持って来るんだ?」

「城中に飼っておりますので」

「何、人間を飼っている?」

「お客様方でございます」

「お客様だって? 俺もお客様だ」

「はいさようでございます」

「では俺の血も絞るのか?」甚太郎はブルッと身顫いした。

「オイ、俺の血も絞るのかよ!」

「はいいずれは、そうなりましょう」

「ふん、俺の血も絞るんだな?」

「そういう運命が参りますればな」

「手前、正気で云ってるのか?」

「どうぞお許しくださいまし」

「それではここは地獄だな」

「纐纈城でございます」

「地獄だ地獄だ! ここは地獄だ!」

「しかし極楽とも申されましょう」

「血の池地獄だ! 貴様は獄卒だ!」