Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしゅうこうけつじょう

神州纐纈城

国枝 史郎

Leggi 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 188.242 caratteri · 380 schermate

Aozora Bunko

「いやいや違う、そんなものではない」

「ははあ、そうか、これは失敗」卜伝はポンと手を拍ったが、

「今度は解った、外れっこはない」

「これは面白い、あててみろ」

「あてたら何をおくんなさる」

「こいつがこいつが、慾深爺が! 何んでもくれる。望みのものをな」

「それはそれは有難いことで」

「が、外れたら何んとするな?」

「さようさ、外れたら、……外れっ放しだ」

「悪い奴だ。馬鹿な話だ。それでは俺が丸損だ」

「それでいいのだ。金持ちはな」

「まずともかくもあてるがいい」

「首であろう? 首の筈だ」

「首?」

と謙信は呆気に取られた。

「首であろうがな、信玄の首! アッハハハそれともまだかな」

さすがの謙信もこの皮肉には苦笑せざるを得なかった。

つと謙信は手を延ばした。何やらしっかり握っている。

「首ではない、そんな物ではない。もっともっと小さい物だ。ここにあるのだ。拳の中にな」

すると卜伝も手を延ばしたがやはり何やら握っている。

「や、それではお前もか※(感嘆符疑問符、1-8-78)」

「殿、お前様もお持ちなのか。……それでは来るではなかったに」

二人同時に拳を開いた。と、二人の掌に黄金色をした丸薬が、寂然として載っていた。