Classici giapponesi con furigana
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
Leggi 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 188.242 caratteri · 380 schermate
二尺ぐらいしか燃え上がらなかった。
火を囲繞した五人の男女は、火の光を他へ洩らすまいとした。ピッタリ体を寄せ合った。彼らの火に向いた半面だけが、明るく華やかに照らされていた。焚火を囲繞き円を描き、ピッタリ塊まっている彼らの姿は、黒土で作った炉のように見えた。人間炉の真ん中で、火が赤々と燃えているのであった。
どんなに火の光を洩らすまいとしても、絶対には防ぐことは出来なかった。しらじらと四辺が明るんで見えた。
彼らの一団とやや離れて、巨大な門が立っていた。その礎の花崗岩と、その扉の下半分とが、茫と薄赤く描き出されていた。どうした加減か一つの鋲が、鋭くキラキラと輝いていた。
門の左右は土塀であった。土塀は白く塗られていた。それが火の光に浮き出していた。巨大な爬虫類ではないだろうか? 二抱えほどもある老松が、土塀の前に背を延ばしていた。ワングリと盛り上がった幹の一所へ、焚火の光が届いていた。今にもウネウネ動き出しそうであった。
五人は五人ながら黙っていた。
遠くで破壊の音がした。槌で家でも破壊すのだろう。
と、近付いて来る足音がした。
ギョッとして人達はそっちを見た。