Classici giapponesi con furigana
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きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
Leggi 綺堂むかし語り (きどうむかしがたり) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 183.656 caratteri · 363 schermate
鬼が出るという古廟に泊まると、その夜なかに寝相の悪い一人が関羽の木像を蹴倒して、みんなを驚かせましたが、ほかには怪しい事もありませんでした。鬼が出るなどと云い触らして、土地のごろつきどもの賭場になっていたらしいのです。
食事は監理部へ貰いに行って、米は一人について一日分が六合、ほかに罐詰などの副食物をくれるのですが、時には生きた鷄や生の野菜をくれることがある。米は焚かなければならず、鷄や野菜は調理しなければならず、三度の食事の世話もなかなか面倒でした。私たちは七人が一組で、二人の苦力を雇っていましたが、シナの苦力は日本の料理法を知らないので、七人の中から一人の炊事当番をこしらえて、毎日交代で食事の監督をしていました。煮物をするにはシナの塩を用い、或いは醤油エキスを水に溶かして用いました。砂糖は監理部で呉れることもあり、私たちが町のある所へ行って買うこともありました。
苦力の日給は五十銭でしたが、みな喜んで忠実に働いてくれました。一人は高秀庭、一人は丁禹良というのでしたが、そんなむずかしい名を一々呼ぶのは面倒なので、わたしの考案で一人を十郎、他を五郎という事にしました。