Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
白い部屋も、天野少年も、虎の檻も、何もかも、消えてしまっていた。とほうもない大魔術だったね。
いまでは、むろん、その秘密はすっかりわかっている。きみは花田少年をつれて行ったときに、麻酔薬をかがせて自動車がどこを走るかわからないようにした。建物からつれだすときには、また麻酔薬をかがせた。そして森の中の草の中へほうりだしておいた。てむかいもしない少年に、なぜ麻酔薬を使わなければならなかったのか。ここに秘密をとくかぎがある。ぼくはここへこぬまえから、だいたいその秘密がわかっていた。いつか小林君にそれを話したことがある。」
「そうです。あのとき、先生のおっしゃったとおりでした。」
小林少年が、そばから口をだしました。
「ぼくが入れられた牢屋のような部屋には、窓が一つしかなかったのです。はじめ、その窓から夕日がさしていました。ところが、ひと晩、そこで寝て、あの朝、目をさましてみると、おなじ窓から朝日がさしていました。それで、ぼくはすっかりわかってしまったんです。」
「ウーム、きみはえらいところに気がついたね。それで、きみはわかったのか。」
魔法博士がさも感心したように、うなりました。