Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
それにしても、明智のるす宅へのりこんで、いったい何をしようというのでしょう。
「三、四十分かかるかもしれないが、ここで待っててくれたまえ。これだけあずけておく。」
二十面相はそう言って、何枚かの千円札を運転手にわたし、自分でドアをひらいて、探偵事務所まで、歩いて行きました。
玄関のドアの横のベルをおして、しばらく待っていますと、ねむそうな顔をした女中が、目をこすりながら、ドアをひらきました。
「アラ、先生ですか。」
「ウン、ゆうべはてつやだった。文代はまだ寝ているだろうね。」
「エエ、おくさまは、まだおやすみです。お起こししましょうか。」
「ウン、起こしてくれ。そして、あつい紅茶を二ついれて、ぼくの部屋へ持ってくるんだ。」
「ハイ。」
女中はすこしもうたがわないで、にせ探偵を中にいれると、いそいで明智夫人の文代さんを、起こしに行きました。
にせ探偵は、明智のうちの間どりを、ちゃんと知っているらしく、そのまま、二階の明智の居間へ、階段をのぼって行きました。そこは、一方のすみにベッドがあり、安楽イスがいくつもおいてある、広い部屋でした。
明智探偵になりすました二十面相は、まるで自分のうちへ帰ったように、ゆったりと安楽イスに腰をおろし、テーブルの上にあったシガレット入れから、一本とって、そこのライターで火をつけました。