Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

「ハハハハ……、すっかり、おびえてしまったね。もうあいつは、やってきやしないよ。元気をだして、出てきたまえ。ぼくは化けものじゃない。ふつうの人間だよ。きみたちを、とって食おうとは言わないよ。ハハハ……。」

その快活な笑い声に、二少年はやっと人ごこちがつきました。そして、やっこらさとおきあがって、からだの土をはらいながら、おずおずと、紳士の前にちかづきました。

「きみたちは、あいつを尾行したんだね。感心だよ。じつはぼくも、きみたちのあとから、あいつを、つけてきたのさ。そして、この穴のそとにまちぶせして、あいつをつかまえてやろうと思ったんだが、あいては目に見えない怪物だからね、とうとう、とり逃がしちゃった。」

そう言って、また、カラカラと笑うのでした。まるでむかしの化けものたいじの勇士のように、豪胆な紳士です。

「おじさん、あれは、いったい、なんなの?」

木下君が、まっさおになって、まぶたから飛びだしそうな、まんまるな目をして、たずねました。

「おじさんにも、わからないね。化けものだよ。いま東京じゅうをさわがせている、えたいのしれない怪物だよ。」

「えッ、東京じゅうをさわがせているって?」