Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
そして明智探偵のからだは、ふたりの透明怪人によって、自動車から、かつぎだされ、広いたてものの中に、つれこまれ、長い廊下を通って、とある部屋の、大きな安楽イスの中へ、ほうりだされました。
ふたりの透明怪人は、そのまま、部屋を出ていったらしく、しばらくシーンと、しずまりかえっていましたが、やがて、何者かが、近づくけはいがしたかと思うと、目かくしの黒布が、パッと、とりのけられました。
「ウフフフ……、明智君、とんだめにあったねえ。わしは、一度、きみにあいたいと思っていた。だが、こんなに早く、あえるとは、ちょっと意外だったよ。」
それは、れいの怪老人でした。まっ白なあたま、胸までたれた白ひげ、ワシのように高い鼻、するどい目、その目には話にきいた四角なふちなしメガネが、キラキラと光っています。身にはころものようにダブダブした黒いガウンをまとい、両手をうしろにまわして、すこし前こごみに立っているすがたはいかにも、おくそこのしれない、老魔術師という感じでした。
部屋は広い洋室で、むかしはりっぱだったのでしょうが、いまは見るかげもなく、あれはてて、まるで空家のような、うすきみの悪い部屋です。