Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
」
それをきくと、人々の目が、いっせいに、一方のイスにしばられている明智を、にらみつけました。ほんとうの明智小五郎のために、おまえが犯人だと、きめつけられた、にせ明智は、まっさおになって、うなだれていました。かれが真犯人であることは、それを見ただけでも、あきらかです。
ほんとうの明智は、にせ明智の、しおれたようすを、こきみよげに、ながめながら、さらに、ことばをつづけました。
「黒川記者になり、怪老人に化け、いまはまた、明智に化け、しかも、このぼくと、どこから見ても、くべつができないほど、うまく化けています。この犯人は、じつに変装の大名人ではありませんか。
明智をアッと言わせ、明智をとりこにして、よろこぶ犯人、この明智に、それほど、ふかいうらみを、いだいているやつ――、いくつ顔を持っているのだろうと、あやしまれるほどの、変装の名人。みなさん、この二つのことから、何者かを、思いだされはしないでしょうか。」
明智は、グルッと、人々の顔を見まわしました。みんなの目が、飛びだしそうに、見ひらかれています。みんなが石にでもなったように、身うごきするものもありません。