Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いあいしゅう

遺愛集

島 秋人

Leggi 遺愛集 (いあいしゅう) di 島 秋人 (しまあきと) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 50.488 caratteri · 102 schermate

Aozora Bunko

まみつむる愛しき憶ひ捨てきれず刑死の迫る夜を冴えたり

なつかしみ憶ひをたどるも二体よりおもひ出し得ぬねまり石地蔵

荒彫りのねまり地蔵のなつかしき芸者など行く銭湯の路の

町内に能登屋いたこ屋信濃屋の置屋ありしを虫聴き憶ふ

幼な日の憶ひが愛し耳遠き死囚の聴ける朝の虫の音

このとしの虫の音聴きぬ惧れつつ生き来し朝の獄は凉し

いつはらぬ余命のいのち愛しめばすみとほり鳴く獄の虫かも

酒のみの父持ち貧しき姉弟の誤字多き手紙を獄に愛しむ

幼な児はいづれも愛し日の丸を振りつつアベベと高き声あぐ

振るものの無き児はふろしき振りてをりアベベのかたき顔にむかひて

亡き友が美味しと云ひし葉とうがらしうましと思ひ少しづつ食む

うとまるるわれになつける文鳥の嘴のいたづら笑みて愛しむ

愛ほしむしぐさを素直に受けくれて唇うつし食み文鳥愛し

孵らざるたまごあたたむる文鳥のしぐさが愛し呼びて遊びぬ

唇うつしに飯食む文鳥の嘴紅く与ふる都度に啼き乞ひて愛し

刑死待つ身が愛しめば児の如く文鳥掌より頭にのり遊ぶ

おそれゐし物にも馴れて文鳥の糸紐くはへひとり遊べる

隣房の雄の啼けるに啼きてゐぬかなあみの獄窓に文鳥添ひて

嘴紅く啼ける文鳥のまみ愛し叱りし今を呼べば掌に来て