Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.455 caratteri · 290 schermate
仏間のすぐ横は梯子段で、その上は友二郎の寝室になっていたのでした。
「お坊っちゃまが見えません」
「何?」
「あっと言う間に見えなくなったんです」
お雛とお染の説明を聞きながらも、友二郎の眼は、そこに立っている男――かつて見馴れない八五郎の上を離れようともしません。
「この方はどこの人なんだ」
「これは、あの、八五郎さんといって、神田の銭形の親分のところにいらっしゃるんです」
「そうか、どうしてここに居なさるんだ」
「あの、近頃怖いことばかり続くんで、私がお頼みして参りました。ツイ先刻いらしったばかりです」
お染のシドロモドロな弁解を、友二郎は世にも苦り切った顔で聞いておりましたが、御用聞、手先と聞くと、さすがに商人らしい弱さで、強いことも言えません。
「とにかく、手分けをして富太郎を探すんだ、家の外へ出るわけはないんだから。それから六兵衛はどうした?」
「呼んでも来ません。寝しなに番頭さんの御馳走で一杯やったんですから、こんな事では眼を覚さないかも知れません」
お染は飛んで行って、家の反対側、お勝手の隣の下男部屋から、爺やの六兵衛を叩き起して来ました。どんなに眠かったか、素肌の上に半纏一枚羽織って、胸毛と一緒に、掛守りと、犢鼻褌が、だらしもなくはみ出します。