Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate
が、それも及びませんでした、ガラッ八がちょっと眼を離した間に、事件は思いも寄らぬ方へ急展開をしたのです。
「あッ、やられたッ」
ガラッ八の声が突っ走ります。
「やったな、畜生ッ」
飛込む平次。先刻まで平次とガラッ八が居た部屋に、錦太郎は半顔血に塗れて、気を喪っていたのです。
「どうした」
「気をしっかり持て」
平次はそれを後ろから抱えて、あり合せのぬるくなった茶を呑ませました。
「あ、有難うございます、もう大丈夫です」
錦太郎は極り悪そうに居住いを直します。
「どうしたというのだ」
「どこからともなく、こいつが飛んで来ましたよ。頬に当ったことまでは知っていますが――面目次第もございません、私は気が弱いんで」
錦太郎は恥かしそうに首を垂れます。切られたのは左の頬先、ほんの引っ掻きほどですか、潮時と見えて、血が顔半分を染めております。――もっとも錦太郎が夢中で傷を押えた手で汚したせいかも知れません。
刃物はガラッ八が差して来た、犬おどかしのような脇差。こいつは聟入りの恰好になくてはならぬ道具ですが、先刻ここへ抛り出して、嫁の部屋へ駆け付けたのを、曲者は早速利用して、縁側から抛ったのでしょう。