Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate
と万七。
「だが、三輪の兄哥、若い女の手で、七平を殺した上、船頭の三吉まで水の中へは投り込めないよ」
「なんの中毒か知らないが、船の中では皆んな半狂乱だったそうだよ。目の昏んだ人間なら、女一人の手でも、二人や三人の始末出来ないことはあるまい」
万七は頑としてお蔦に疑いを釘付けにするのでした。
「お蔦――お前はいま大変な事になっているよ、――みんな申上げてしまっちゃどうだ、隠し立てをして、万一の事があると、母親や妹が、とんだ嘆きをみることになるぜ」
「親分さん、私は、私はなんにも知りません」
平次の言葉の意味が解ると、お蔦はたださめざめと泣くのです。
「船の中で正気だったのは、磯屋とお燗番の外には、お前一人だったというじゃないか。お前はなにか知ってるに違いあるまい」
「…………」
「お前の妹のお絹が、先刻俺の家へ来たよ。母親の嘆きを見ていられないから、なんとか、姉を助けてくれ――と言って」
「親分さん」
お蔦は縛られたまま、ガバと泣き伏しました。
「言うがいい、お前はなにか知っているに違いない」
「…………」
お蔦は黙って頭を振りました。
「ね、銭形の、この通りだ」
万七は我が意を得たる顔です。