Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate

Aozora Bunko

「何?」

「五左衛門を殺したのは、この私です」

「何だと、お篠」

「宗次郎さんの後をつけて行って、様子を残らず聴いてしまいました。――宗次郎さんがそんなに妹の事を思ってくれるのに、私はまア、何という情けないことをしてしまったんでしょう。五左衛門はあんな器用なことを言ったって、それは思い詰めた宗次郎さんが怖いから、当座のがれに言ったまでの事で、本当の心持は、お秋を返す気はないに決っています」

「…………」

「私は、宗次郎さんが帰った後で、あの脇差を取って、一と思いに五左衛門を殺しました。それに違いはありません。私を縛って下さい、銭形の親分」

お篠はそう言って、自分の両手を後ろに廻し、平次の方へ膝行り寄るのです。白粉気のない顔は青ざめ、瞼に溢れる涙が、豊かな頬を濡らして襟に落ちるのでした。

「幾太刀斬った」

と平次。

「滅茶滅茶に斬りました」

「それから、二百両の金はどうした」

「腹が立つから、溝に抛り込みました」

「よしよし」

「宗次郎さん、私は縛られて行きます。処刑に上ったら、線香の一本も上げて下さい、――そして、お秋と仲よく暮して下さい」

「何を言うんだ、お篠さん、お前は人を殺せるような人じゃない」