Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate
見張りがあろうと、門番があろうと、そこを通るのは何でもないくらいのことは知っているだろう」
「それは理窟で、――尾張様のお屋敷へ入るのは、そんな呑気なものじゃございません」
「忍術は知らぬ他国の敵の陣中へも忍び込む術を教えるのだ。泰平の御代の大名屋敷へ入るなどは物の数でもない」
「でも」
「お前は見張りがあると言ったが、見張りはあったところで、見張り同士ではとがめもしないだろう。門鑑というものがあると言ったが、それは士分以下の者や、出入りの商人には入要でも、殿様が自分で通るのには門鑑は要るまい。他の大名方のお使者や、家中お歴々とても同じことだ」
「そう言えばそうですが、易々と御金蔵へ入るのは、係り役人の外には出来ないはずじゃございませんか」
平次も釣られるともなく言い募りました。
「その係り役人ならば、誰疑うものもなく、自由に金蔵へ出入りが出来るだろう」
「…………」
「すべて、物事に無理をしないのが忍術の極意だ。山脇玄内とかいう奴、何の巧みもなく、ぬくぬくと千両箱を二つまで盗み出したことであろう。相手は六十一万石の大大名だ、面白いではないか、次平」
成瀬九十郎はこんな事を言って、カラカラと笑うのです。