Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate
「観音様に何があるんで、親分」
ガラッ八の途方にくれた顔は見物でした。
「観音様に何がある――は驚いたな。こんなわけのわからない時は、信心に限るよ。観音様を拝んでいるうちに、結構な智恵が浮ばないとも限らない」
「ヘエ、――大丈夫ですか、親分」
「気は確かだ、安心するがいい。手前は山崎屋を見張って、相変らず出入りに気をつけてくれ、頼むよ」
「ヘエ――」
ガラッ八はこんなに驚いたことはありません。二人まで変死人を葬る騒ぎを他所に、銭形の平次ともあろう者が観音様へお詣りは少し信心気がありすぎます。
が、平次の気心を知っているガラッ八は、これ以上追及はしませんでした。心細くも同朋町の山崎屋に出向いて、多勢の下っ引を指図しながら、とにもかくにも、その日を無事に過しました。
日頃評判のよくない上、二人まで変死人だったせいもあるでしょう。通夜とは打ってかわって、葬式は至って淋しく、八五郎と下っ引の眼の光る中で本当に型ばかり執り行われたのです。
夕方、何もかも一段落という時、平次はブラリとやって来ました。
「親分」
八五郎は、何となくホッとした心持です。
「信心は良いな、八、とんだ清々したよ」