Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate
「畳屋の井戸へ飛込んだのかい、なるほどこっちの方が少し深い」
平次は今さらそんな事まで感心しております。
「銭形の、御苦労だね」
畳屋からノソリと出て来たのは朱房の源吉、朝っからアルコールが胃嚢へ入ったらしく、赤い顔と据った眼が、なんとなく挑戦的です。
「朱房の兄哥、八五郎の奴がとんだお節介をして済まなかったねえ、勘弁してくんな」
平次は微笑をさえ浮かべて、蟠りのない調子でこう言いました。
「なアに、自害が自害と解りさえすりゃアそれでいいのさ。人殺しの下手人が解らなかったとなると、この辺を縄張にしている、この源吉の顔に拘わるというものだ、――なア八兄哥、今度はお町は井戸へ投げ込まれたに違えねえなんて言わないことだぜ」
「そんな事を言やしません」
八五郎は盆の窪のあたりを掻いております。
「丈吉とお町は言い交した仲さ、――丈吉が借金だらけで自害したんで、お町がその後を追うつもりで、わざわざこの井戸までやって来て身を投げた――とね、本阿弥が夫婦づれで来ても、この鑑定に間違いはあるめえ」
朱房の源吉は本当にしたり顔でした。
お町の家へ引返して来ると、姉のお勢はすっかり心を取り直したものか、薄化粧までして平次とガラッ八を迎えました。