Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate
「いえ、違います」
「それを止めようとして、お前は血を浴びた――、そして、気が遠くなってしまったのだろう」
「いえ、それは違います、親分」
お常は躍起となって抗いましたが、平次は相手にする様子もなく、見て来たような事を言って、
「旦那、お聞きの通りでございます。菊治が死んでしまえば、この人突き騒ぎも幕でございましょう。お常坊は許してやって下さいまし。神明で水茶屋を開くと、またこの界隈の若い男が騒ぐから、爺さんをつれて、そっと国へでも帰るがよかろう」
何もかも呑込んだ平次の言葉に、お常も新三郎も、友次郎さえも、もう口を利きませんでした。いやもう一人、これは大きな口を開いて聴いているガラッ八があったことを忘れてはなりません。
「親分、お常が何か言おうとしたのを、無理に止めたのは、どういうわけです。俺にはどうも呑込めねえが」
神田への帰り路、ガラッ八は平次に寄り添うようにこんな事を言います。
「俺にも呑込めないよ」
と平次。
「菊治は自分で双刃の刀を胸に突き立てたんでなくて、どうかしたら、放っておくとあと幾人害めるか解らないので、お常がやったんじゃありませんか。その証拠には、――」