Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate

Aozora Bunko

「これは?」

平次は木戸を押しあけ、筵を払って驚きました。まだ検屍のすまぬ太吉の死骸は、薄湿りの大地の上に、朱を浴びた襤褸切のように倒れていたのです。

傷は一刀の下に斬下げた、見事な後ろ袈裟、虚空を掴んで仰け反った太吉の顔は、夥しい出血に、紙よりも白くなっております。

「八、死骸の懐中を見てくれ」

「ヘエ――」

八五郎はさすがに躊躇しましたが、それでも平次に促される前に、死骸の懐中へ深く手を差込みました。

「おや」

ズルズルと引出したのは、紐の長々と付いた財布、中には小粒か少しばかり、別に大した品もありません。

「すまねえが、太吉の部屋を見せて貰おうか」

「ヘエ――」

良助に案内されて行ったのは、裏の三畳、大して汚くはありませんが、地味で実際的な太吉の部屋らしく、何の飾りもない殺風景極まるものでした。

「荷物を見たいが」

「ヘエ――」

押入を開けて引出したのは、葛籠が一つ、蓋を払って見ると、半纏や股引の外は、ほんの少しばかりの着換えがあるだけですが、葛籠の目方が、見てくれより少し重いことに平次は気がつきました。

中の物をみんな出して、底に張った紙を剥がすと、

「あッ」