Classici giapponesi con furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Leggi 食道楽 (くいどうらく) di 村井 弦斎 (むらいげんさい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 170.664 caratteri · 341 schermate
第三百三十八 切売の肉
何でも鳥は家で拵えなければ美味しく出来ません」
第三百三十八 切売の肉
来会者の一人進み出で「なるほどおっしゃる通り鳥屋で買た肉はどうしても味がありません。肉が硬いばかりでなく肉に味がありません。あれはどういう訳でしょう」中川「それは致方もありません。鳥屋では沢山の鳥を拵えるので一々親切に肉の味を保存させる事が出来ないのです。第一に鳥屋では毛を引く時熱湯の中へ入れます。そうすると毛は剥がすように抜けますが味のあるエキス分は皆んな出てしまいます。それからその鳥を水の中へ漬けておきます。実に乱暴千万で味はまるで抜けてしまいます。殊に潰したばかりの鳥を湯や水へ入れると一層味が抜けます。鳥屋の方では味の抜ける事は構いません。水へ漬けておくと自然と肉へ水分を含んで量目も殖るし容積も大きくなります。鳥鍋屋の肉が鍋に一杯あると思って火へかけると急に縮まるのは肉に水分を含ませてあるからです。その肉を切売にする時には俎板の上へも水を流し庖丁へも水をつけます。一つはそうすると肉が切りやすいからです。それを客に渡す時はまたまた竹の皮を水で濡らしてその中へ水だらけの肉を入れますからまるで鳥の肉の水漬けを食べるようなもので如何に料理しても味のあろうはずがありません」