Classici giapponesi con furigana
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Leggi 黄金仮面 (おうごんかめん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.357 caratteri · 287 schermate
何もかも一切合切不明であった。
前夜絹枝さんを脅かした黄金仮面は、果して真の黄金仮面即ちアルセーヌ・ルパンであったか。それとも、最初から金ピカのお面と外套で拵えた案山子に過ぎなかったのか。
アトリエへ忍込んだのは何者であったか。又、彼等は抑々何の目的を以て忍び込んだのであるか。盗まれたものは何もない。室内は少しも乱れていない。それでは、一体何があんな引越の様な物音を立てたのか。
雲山氏は、なぜ娘を遠ざけて一人ぼっちになったか。彼の変死は自殺か他殺か。他殺とすれば犯人はどこから這入り、どこから逃げ去ったか。
凡て凡て、毛筋程の手掛りもなかった。
一座には様々の説が出た。
事件全体が、例によって奇想天外なアルセーヌ・ルパンの所業に違いないと云うものもあった。これはある大犯罪の序曲であって、賊の真の目的は全く別の方角にあるのかも知れないという見方だ。
イヤ、これは恐らく絹枝さんが、現実と悪夢とを混同しているので、雲山氏は、何か不明の理由で自殺したのだろう。それが偶然同時に起ったに過ぎないのだと説くものもあった。
明智小五郎は、さい前から黙って、それらの想像説を聞いていたが、会話がとぎれた時、ふと独言の様に、妙なことを云った。