Classici giapponesi con furigana
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Leggi 黄金仮面 (おうごんかめん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.357 caratteri · 287 schermate
警部の顔に、サッと上る驚愕の色。
「嘘だ。嘘だ。……」
彼は駄々子の様に唸った。
「波越君、君はとうとう僕の邪魔をしてしまった。そんなに疑うならこれを見給え」
木場は、頭に手をやったかと思うと、いきなり長髪をかなぐり捨て、次には、顔中の髭をむしり取った。その下から現われたのは、
「アア、明智君。まさか君の変装とは知らなかった」
波越警部の叫び声。驚くべし、天理教の布教師と見えたのは素人探偵明智小五郎であったのだ。
一座の人々は、この劇的情景に少なからぬ興味を覚えた。新聞を読むほどの人で、名探偵明智小五郎を知らぬ者はない。鷲尾侯とても、その例には漏れぬ。波越警部は、今し方の失策を忘れたかの如く、やや誇らしげに、この名高い友人を紹介した。
「だが明智さん。肝腎の時に睡らされてしまったのは、少々手抜かりでしたね」
地方の署長が、ある反感を含めて、皮肉に云った。
「エエ、併し、恐らくシャーロック・ホームズだって、僕と同じ失策をやったでしょう。なぜと云って、昨夜、殆どあり得ないことが起ったのです。僕の想像が間違っていなければ、歴史上に未だ嘗つて前例のない椿事が起ったのです。