Classici giapponesi con furigana
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Leggi 黄金仮面 (おうごんかめん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.357 caratteri · 287 schermate
賊は滅多に開かれぬ、美術館の大戸が、昨日大使一行の為に開かれるのを待ち構えていたのではありますまいか。その証拠には、例えば、……」
「例えば?」
「例えば、三好さんは何ぜ麻酔剤を呑まされたかということです。失礼ですが、三好夫人は目も耳もうとい御老人です。賊は三好さんの睡っている隙に、隠し戸棚にしまってある、美術館の鍵を取り出して、又人知れず元の場所へ返して置くことも出来たのです。若し賊が、その隠し戸棚を前以て知らなかったとすれば、昨日の様に、たまたま美術館の開かれる日を待って、その隠し場所を確める外はないではありませんか」
「明智さん、来て下さい。美術品を改めて見ましょう」
古美術のこととなると気違いの様な鷲尾侯爵は、もう心配に青ざめて、明智をせき立てた。
侯爵は三好老人から鍵を受取って、明智、波越警部、警察署長の三名を伴い、美術館に這入って行った。
だが、一巡歩いて見た所では、別段紛失した品物もない。
「明智さん、少し取越苦労だったね」
侯爵はホッと安堵して云った。
「ですが、侯爵、この仏像は?」
「藤原時代の木彫阿弥陀如来像です」
「イエ、私の云う意味は、……」