후리가나로 읽는 일본 고전
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あらくれ
あらくれ
徳田 秋声
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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 119,451자 · 236화면
家賃が滞ったり、順繰に時々で借りた小い借金が殖えて行ったりした。
「これじゃ全然私達が職人のために働いてやっているようなものです」お島は遣切のつかなくなって来た生活の圧迫を感じて来ると、そう言って小野田を責めた。冬中忙しかった裁板の上が、綺麗に掃除をされて、職人の手を減した店のなかが、どうかすると吹払ったように寂しかった。
近頃電話を借りに行くこともなくなった大家の店には、酒の空瓶にもう八重桜が生かっているような時候であった。そこの帳場に坐っている主人から、お島たちは、二度も三度も立退の請求を受けた。
「洋服屋って、皆なこんなものなの。私は大変な見込ちがいをして了った」
終に工賃の滞っているために、身動きもできなくなって来た職人と、店頭へ将棋盤などを持出していた小野田の、それにも気乗がしなくなって来ると、ぽかんとして女の話などをしている暢気そうな顔が、間がぬけたように見えたりして、一人で考え込んでいたお島はその傍へ行って、やきもきする自分を強いて抑えるようにして笑いかけた。
「何に、そうでもないよ」
小野田は顔を顰めながら、仕事道具の饅頭を枕に寝そべって、気の長そうな応答をしていた。