후리가나로 읽는 일본 고전
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あらくれ
あらくれ
徳田 秋声
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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 119,451자 · 236화면
百二
した。
学生相手の確なことはお島も知っていた。洋服姿で、若い学生だちの集りのなかへ入って行く自分の姿を想像するだけでも、彼女は不思議な興味を唆られた。
「そうすると、お前の顔は直きに学生仲間に広まってしまうよ」
小野田はその妻や娘を売物にすることを能く知っている、思附のある興行師か何ぞのような自分の計劃で、成功と虚栄に渇いている彼女を使嗾する術を得たかのように、自信のある目を輝かしていた。
「ふむ」お島は自分がいつからかぼんやり望んでいたことを、小野田が探りあててくれたような興味を感じた。男が頼もしい悧巧もののように思えて来た。
「それは確にあたるね」お島はそういって賛成した。
百二
横浜に店を出している知合いの女唐服屋で、お島が工面した金で自分の身装をすっかり拵えて来たのは、それから大分たってからであった。
新築の家はすっかり出来あがって、硝子もはまった飾窓に、小野田が柳原から見つけて買って来た古い大礼服の金モオルなどが光っていた。
一度姿見を買ったことのある硝子屋では、主人はその申込を最初は断ったが、お島のことを知っている息子が、自分で引受けて要るだけの硝子を入れてくれた。