후리가나로 읽는 일본 고전
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あらくれ
あらくれ
徳田 秋声
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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 119,451자 · 236화면
百
萌黄の風呂敷に裹んだその蒲団を脊負いださせるとき、お島は気嵩な調子で、その時までついて来た順吉を励した。
「お前もその意でやっておくれ。この恩はお上さん一生忘れないよ」
涙含んだような顔をして、それを脊負って行く順吉のいじらしい後姿を見送っているお島の目には、涙が入染んで来た。
「どうでしょう。職人は小い時分から手なずけなくちゃ駄目だね。順吉だけは、どうか渡職人の風に染ましたくないもんだ。それだけでも私たちは茫然しちゃいられない」
お島は大工の仕事を見ている、小野田の傍へ来て呟いた。
表では大工が、二人ばかりの下を使って、せっせっと木拵えに働いていた。
百
あらかた出来あがったところで、大工の手を離れた店の飾窓や、入口の戸に張るべき硝子を、お島が小野田に言われて、根津に家を持ったときから顔を知られている或硝子屋へ懸けあいに行ったのは、それから間もなくであった。
お島はその日も、新しい店を持った吹聴かたがた、朝から顧客まわりをして、三時頃にやっと帰って来たが、夏場はどこでも註文がなくて、代りに一つ二つの直しものを受取ったきりであった。
外は黄熟した八月の暑熱が、じりじり大地に滲透るようであった。