후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면
朱実には怪我をさせまいとして、上の押入へでも隠したのか、姿が見えない。この部屋の戦闘準備は、典馬が炉ばたで酒をのんでいる間に整っていたのだ。お甲も、その後ろ楯があるために、落着き払っていたのかも知れなかった。
「そうか」
典馬は思い出して呻いた。
「いつぞや、朱実と山を歩いていた若造があった。一人はそいつだろう、あとは何者だ」
「…………」
又八も武蔵も、一切口は開かなかった。ものは腕でいおうという態度だ。それだけに、不気味なものを漂わせている。
「この家に、男気はねえ筈だ、察するところ、関ヶ原くずれの宿なしだろう、下手な真似をすると、身の為にならねえぞ」
「…………」
「不破村の辻風典馬を知らぬ奴は、この近郷にないはずだ、落人の分際で、生意気な腕だて、見ていろ、どうするか」
「…………」
「やいっ」
典馬は、乾児たちをかえりみて手を振った、邪魔だから退いていろというのである。あとさがりに、側をはなれた乾児の一人は、炉の中へ、足を突っこんで、あっといった。松薪の火の粉と煙が、天井を搏ち、いちめんの煙となった。
じっと、部屋の口を睨めすえていた典馬は、くそっ、と吠えながら、猛然、その中へ突入した。