후리가나로 읽는 일본 고전
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면
彼は二人の後戻りを恐れて、急に傍にあった菓子屋の店先へ寄り添うように自分を片づけた。そうしてそこに並んでいる大きな硝子壺の中のビスケットを見つめる風をしながら、二人の動くのを待った。男は外套の中へ手を入れるように見えたが、それが済むと少し身体を横にして、下向きに右手で持ったものを店の灯に映した。男の顔の下に光るものが金時計である事が、その時敬太郎に分った。
「まだ六時だよ。そんなに遅かあない」
「遅いわあなた、六時なら。妾もう少しで帰るところよ」
「どうも御気の毒さま」
二人はまた歩き出した。敬太郎も壺入のビスケットを見棄ててその後に従がった。二人は淡路町まで来てそこから駿河台下へ抜ける細い横町を曲った。敬太郎も続いて曲ろうとすると、二人はその角にある西洋料理屋へ入った。その時彼はその門口から射す強い光を浴びた男と女の顔を横から一眼見た。彼らが停留所を離れる時、二人連れ立ってどこへ行くだろうか、敬太郎にはまるで想像もつかなかったのだが、突然こんな家へ入いられて見ると、何でもない所だけに、かえって案外の感に打たれざるを得なかった。それは宝亭と云って、敬太郎の元から知っている料理屋で、古くから大学へ出入をする家であった。