후리가나로 읽는 일본 고전
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면
三十六
それでしばらく後の方にぐずぐずしていると、女は例の長いコートの裾を踏まえないばかりに引き摺って車掌台の上に足を移した。しかしあとから直続くと思った男は、案外上る気色もなく、足を揃えたまま、両手を外套の隠袋に突き差して立っていた。敬太郎は女を見送りに男がわざわざここまで足を運んだのだという事にようやく気がついた。実をいうと、彼は男よりも女の方に余計興味を持っていたのである。男と女がここで分れるとすれば、無論男を捨てて女の先途だけを見届けたかった。けれども自分が田口から依託されたのは女と関係のない黒い中折帽を被った男の行動だけなので、彼は我慢して車台に飛び上がるのを差し控えた。
三十六
女は車台に乗った時、ちょっと男に目礼したが、それぎり中へ這入ってしまった。冬の夜の事だから、窓硝子はことごとく締め切ってあった。女はことさらにそれを開けて内から首を出すほどの愛嬌も見せなかった。それでも男はのっそり立って、車の動くのを待っていた。車は動き出した。二人の間に挨拶の交換がもう必要でないと認めたごとく、電力は急いで光る窓を南の方へ運び去った。男はこの時口に銜えた葉巻を土の上に投げた。