후리가나로 읽는 일본 고전
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 探偵夜話(たんていやわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 140,363자 · 277화면
この婦人は傍にいながら知らん顔をして澄ましていたので、かれらとは全然無関係の人であろうと古河君は思い込んでいたのであったが、今の挨拶を聞かされて、この婦人もやはりかれらの道連れであることを初めて知った。
「いえ、どういたしまして……。お連れさんは御一緒じゃないんですか。」
「いえ、連れと申す訳でもございませんので……。越後の宿屋で懇意になりましただけのことでございます。丁度おなじ汽車に乗り合わせるようになりまして、途中まで一緒にまいったのですけれど、あんまり煩さいのでわたくしはここで降りてしまいました。」
「そうでしたか。それは御迷惑でしたろう。」
そんなことを言っているうちに、若い者は起ち上がって、その婦人の大鞄と古河君の小さい鞄とを持った。そうして、お支度がよろしければそろそろ御案内をいたしましょうと言った。ふたりは茶代を置いて椅子を起つと、若い者は気がついて又引っ返して来た。
「この膝掛けは奥さんのでございますね。」
「はあ。いえ、なに、それはわたしが自分で持っていきます。」
婦人は店さきに置いてあった毛皮の膝掛けをかかえて出た。もう薄暗い夕方で、炉の火に照らされた毛皮の柔かそうなつやつやしい色が古河君の眼をひいた。