후리가나로 읽는 일본 고전
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
吉川 英治의 新・水滸伝(しん・すいこでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 684,899자 · 1374화면
「おや? おめえは金沙灘の見張り茶店の亭主、旱地忽律の朱貴じゃねえか」
「叱ッ。……ば、ばか。人が聞くじゃねえかよ。いま、なにを馬鹿面して見ていたんだ」
「そう馬鹿馬鹿と言いなさんなよ。ここらは何年ぶりか、見るもの聞くもの、なつかしくってさ」
「ちっ。阿呆もほどにしろ。あの高札には、宋江を捕えた者には銭一万貫、戴宗なら五千貫、李逵は三千貫と、てめえの首のお値段までが、触れ書になっているんだぞ」
「へえ、俺のが一番安いのか」
「そういうおめえだから、宋先生も心配なすって、この朱貴をお目付役に、おめえの後を尾行させたんだ。……ま、立ち話も物騒だ。そこの店へ入りねえ」
「冗談じゃねえ」と、李逵は自分の鬼門のように尻込みした。
「――そこは居酒屋じゃねえか。うむむ、たまらねえ匂いがしやがる。罪だよ、あにき」
「まあいいから入れッてえに」
朱貴はずっと奥の小部屋へ先に入ってしまった。酒肴の註文も馴々しい。そして独りでチビチビ飲み初めた。李逵は汗拭きの布を出して、鼻と口を抑えていた。
まもなく、店の亭主が、あいさつに来た。それが朱貴の弟、朱富だったのである。李逵にしても、同郷人なのですぐ打解けた。