후리가나로 읽는 일본 고전
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
吉川 英治의 新・水滸伝(しん・すいこでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 684,899자 · 1374화면
ただひとつ、願望として欠けているのは、わが家から有縁の一僧も寺籍に加わっていないことだけです。どうでしょうな、魯達どの」
「やってみるか、ひとつ」
「はははは。やってみるでは困りますがね」
「いや、発心しよう。この辺で魯達も大人しく人なみに返れという亡母亡父のおさとしかも知れん。お願い申すといたしましょう」
彼にとっては一大転機にちがいない。ちょっと淋しげな顔もしたが、話はきまった。
なにかの準備に、数日は要した。さて入寺登山の日となれば、二挺の山轎の荷持ちの男どもが五台山へさしていった。すでに一山の長老や僧衆とも、得度の式、贈物の施入、あとの祝いなど、諸事しめし合せはついている。
轎は山僧大列の中を通って、方丈の前で降り、まず、喫茶一碗の施を拝し裏の井泉で垢穢を洗う。……ほどなく梵鐘いんいんと鳴る中を導師に引かれて、長い廊をうねり曲がり、三尊の灯華おごそかな本堂へ進む。
見ると、一つの禅椅(寺椅子)が空いていたので、魯達は澄ましこんでそれに腰かけた。すると趙の長者は、大いにまごついて、坐りかけた身を起し、禅椅に倚っている魯達のそばへきて、彼の耳へ口をよせてささやいた。