일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かきのたね

柿の種

寺田 寅彦

寺田 寅彦의 柿の種(かきのたね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,202자 · 139화면

아오조라 문고

(大正九年八月、渋柿)

*

根津権現の境内のある旗亭で大学生が数人会していた。

夜がふけて、あたりが静かになったころに、どこかでふくろうの鳴くのが聞こえた。

「ふくろうが鳴くね」

と一人が言った。

するともう一人が

「なに、ありゃあふくろうじゃない、すっぽんだろう」

と言った。

彼の顔のどこにも戯れの影は見えなかった。

しばらく顔を見合わせていた仲間の一人が

「だって、君、すっぽんが鳴くのかい」

と聞くと

「でもなんだか鳴きそうな顔をしているじゃないか」

と答えた。

皆が声を放って笑ったが、その男だけは笑わなかった。

彼はそう信じているのであった。

その席に居合わせた学生の一人から、この話を聞かされた時には、自分も大いに笑ったのではあったが、あとでまたよくよく考えてみると、どうもその時にはやはりすっぽんが鳴いたのだろうと思われる。

……過去と未来を通じて、すっぽんがふくろうのように鳴くことはないという事が科学的に立証されたとしても、少なくも、その日のその晩の根津権現境内では、たしかにすっぽんが鳴いたのである。(大正九年九月、渋柿)

*

霊山の岩の中に閉じ込められて、無数の宝石が光り輝いていた。