일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かきのたね

柿の種

寺田 寅彦

寺田 寅彦의 柿の種(かきのたね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,202자 · 139화면

아오조라 문고

曙町より(七)

それを聞いた時に、ちょっと不思議な気がした。

どうも以前に一度、やはり小鳥が死ぬか逃げるかした同じ日に、子猫が迷い込んで来たことがあったような記憶がある。それと同じ出来事が、今日再び繰り返して起こったような気がするのである。

しかし、どうもはっきりしたことが思い出せない。

あるいはよくあるそういう種類の錯覚かもしれない。

拾ったと思ったら無くする、無くしたと思ったらもう拾っている。

おもしろいと思えばおもしろく、はかないと言えばはかなくもある。

この猫をひざへのせて夕刊を読んでいたら号外が来て、後継内閣組織の大命が政友会総裁に降ったとある。犬養さんは総理大臣を拾ったのである。

遁げたカナリヤもだれかに拾われなければ餓え死ぬか凍え死ぬだろうと思う。(昭和七年一月、渋柿)

曙町より(七)

毎朝通る路次に小さなせいぜい二室ぐらいの家がある。主人は三十五、六ぐらいの男だが時間のきまった勤めをもつ人とも見えず、たとえば画家とか彫刻家とでもいったような人であるらしい。それは表札が家不相応にしゃれた篆刻で雅号らしい名を彫り付けてあるからである。六、七年ほど前からポインター種の犬を飼っている。