후리가나로 읽는 일본 고전
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かきのたね
柿の種
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 柿の種(かきのたね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,202자 · 139화면
曙町より(九)
恐ろしいものである。
レストーランで昼食をしていると、隣の食卓へお上りさんらしい七、八人の一行が陣取った。
いずれも同年輩で、同じようないがぐりあたまが、これはまた申し合わせたように同じ程度にはげているのである。
ある学科関係の学者の集合では、かなり年寄りも多いのに一人も禿頭がいない。
また別の学会へ行くと若い人まで禿頭が多い。
これも不思議である。(昭和七年五月、渋柿)
曙町より(九)
白木屋七階食堂で、天ぷらの昼飯を食っていた。
隣の席に、七十余りのおばあさんが、これは皿の中のビーフカツレツらしいものを、両手に一つずつ持った箸の先で、しきりにつっついているが、なかなか思うようにちぎれない。
肉がかたくて、歯のない口では噛めないらしい。
通りがかりの女給を呼んで何か言っている。
そうして、箸で僕の膳の上の天ぷらを指ざし、また自分の皿の上の肉を指ざし、そうして皿をたたきながら何かしら不平を言っているようである。
女給は困った顔をして、もじもじしている。
僕はすっかり気の毒になって、よっぽど自分の皿の上の一尾の海老を取ってこの老人の皿の上に献じたいという力強い衝動を感じたが、さてどうもいよいよとなると、周囲の人に気兼ねして、つい実行の勇気を出しかねた。