후리가나로 읽는 일본 고전
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あらくれ
あらくれ
徳田 秋声
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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 119,451자 · 236화면
四十八
壮太郎は、茶盆や湯沸をそこへ持出して来ると、羽織をぬいで胡坐を掻きながら呟いた。
秋雨のような雨がまだじとじと降っていた。水分の多い冷い風が、遠く山国に来ていることを思わせた。ごとんごとんと云う慵い水車の音が、どこからか、物悲しげに聞えていた。
四十八
そこにお島を落着かせてから、壮太郎が荷物運搬の采配に、雨のなかを再び停車場へ出かけていってから、お島は晩の食事の支度に台所へ出たが、女がおりおり来ると見えて、暫く女中のいない男世帯としては、戸棚や流元が綺麗に取片着いていた。
壮太郎は、夜までかかって、車で二度に搬び込まれた植木類を、すっかり庭の方へ始末をしてから、お島にはどこへ往くとも告げずに、またふいと羽織や帽子を被て出て往ったが、お島はその晩裏から入って来た壮太郎が、何時頃帰ったかを知らないくらい疲れて熟睡した。
明朝目のさめたとき、水車の音が先ずお島の耳に着いた。お島はその音を聞きながら、寝床のなかにうとうとしていたが、今日から全く知らない土地に暮すのだと思うと、今まで憎み怨んでいた東京の人達さえ懐しく思われた。
ここから二停車場ほど先にある、或大きな市へ流れて来て、そこで商売をしていた兄の女が、その頃二三里の山奥にある或鉱山の方に係っている男に落籍されて、市とS――町との間にある鉱山つづきの小さい