후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면
誰を頼みに、このさき生きてゆこう。
沢庵は、その悲嘆の闇にある彼女にとって、ただ一つの光明であった。
機舎で、独りで泣いていたあの時は、去年から又八のためにと丹精して織りかけていた布を、ズタズタに切り裂いて、その刃で死んでしまおうかとまで、思いつめていたのである。それを考え直して方丈へ酌をしに行ったのも、沢庵に宥められ、沢庵に引かれた手に人間の温か味が思い出されたからであった。
――その沢庵さんが。
お通は自分の身よりも、今は沢庵を、つまらない約束のために失ってしまうことが悲しくもあり破滅な心地がした。
彼女の常識をもって考えても、この二十日余りあんなに山狩しているのに捕まらない武蔵が、沢庵と自分との二人きりで、三日のあいだに縄目にかけてしまえるなどとは、どうしても考えられなかった。
こっちの条件と、先のいい分とは、弓矢八幡も照覧と、かたく誓い合って、どじょう髯とわかれて沢庵が本堂へ戻って来ると、彼女は沢庵へ向って、その無謀を責めて熄まなかった。しかし沢庵はやさしくお通の肩をたたいて――何も心配することはない、村の迷惑を払い、因幡、但馬、播磨、備前の四州にわたる街道の不安をのぞき、その上、幾多の人命を救うことになれば、自分の一命のごときは鴻毛よりも軽い、まあ明日の夕方までは、お通さんも悠っくり体をやすめ